フランス出張その16 プジョーのエンジン

こんにちは。今日は昨日と一転、晴れて暖かくなりました。相変わらず書くネタが足りないので、またフランスの写真を掘り出してみることにします。

さて今日は、「フランス出張その16 プジョーのエンジン」というお話です。

先日、「世界最速のインディアン」を観ました。1960年代を舞台に、初老の主人公バート・マンローが1920年型インディアン・スカウトという古いバイクを携え、はるばるニュージーランドからアメリカへ渡り、世界最速記録へ挑む映画です。夢にかける男のロマンが描かれていますが、ものづくりに携わる人なら、次々と出てくる製品のトラブル(時にはもうダメかと思うくらいの!)を、あの手この手で解決していく姿に、共感するのではないでしょうか。

アイデアを形にし、上手くいかないときはなぜそうなるのかを考え、対策をうつ・・・バートの時代にはCADやCAMや解析ソフトに頼らず、自らの手で設計から組立までを行っていて、古き良きものづくりの姿を見た気がします。

CADもない時代といえば、フランスのル・ブルジェ航空宇宙博物館(くわしくは「フランス出張その12 ル・ブルジェ航空宇宙博物館の見学」を参照)に、いくつかの航空機エンジンが展示してありました。

プジョーのTYPE L 112、なんと1916年フランス、と書いてありました。今から約100年前にこんな立派なものが出来ていたとは驚きです。

こちらは「SALMSON TYPE P9」、1915年フランスです。

最近では解析しないとものづくりが進まないと考える方もいるようですが、部品を作り組み立てるのは大抵設計通りにはうまくいかないものです。作って直し、作って直し、少しずつ前へ進むことが、正確な解析値を得ることにこだわるよりも、ものを作る楽しみが詰まっているように思います。

CFRP製品にご興味・ご関心のある方、ぜひ一度弊社へお問い合わせ下さい。

炭素繊維強化プラスチックを材料設計から一貫した製品作り
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成形炉でピザを焼かないか?

こんにちは。CFRPの成形は、巻いたり、重ねたり、焼いたり、固めたり・・・と、料理に似ているところがあります。

というわけで今日は、「成形炉でピザを焼かないか?」というお話です。

ACMには3mx3mの板が成形出来る大きなオーブンがあります。オートクレーブではありません。ピザを焼くときに使う、あのオーブンを想像して下さい。そこで、ACMにある大型オーブンで仮にφ25cmのピザを焼くとしたら何枚焼けるのでしょうか。
300cm÷25cm/枚=12枚
12枚×12列=144枚

なんと144枚!隙間なく焼く計算なので、全部のピザがくっついてしまうわけですが・・・。

ちなみに、ピザを焼く温度は250℃程度かと思いますが、CFRPの場合は通常130℃です(耐熱型樹脂の場合は180℃やそれ以上のこともあります)。こう見ると、意外とCFRPは低い温度で成形されていると感じませんか?

クッキングシートのかわりに離型フィルムを使えば定盤にもくっつかないし、いつかこの大型オーブンでピザを大量に焼いて、ピザパーティーが・・・出来ないか、やっぱり。

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春だ、修学旅行だ、説教だ!

こんにちは。今日は事業開発部ミーティングがありました。CFRPの営業ツールとしてホームページの重要性を再認識し、より充実したコンテンツを皆様にお届けするため、各事業開発部員へは積極的にネタを提供するようお願いしました。具体的には、
1.製品紹介のラインナップを増やす
(もちろんその他の製品も増やしたい!)
2.製品の製作工程をご紹介
(特に型成形を見せたい!)
を行いたいと考えています。ネタが来次第更新していきますので、どうぞお楽しみに!

さて今日は、「春だ、修学旅行だ、説教だ!」というお話です。

先日出張で名古屋へ行きました。ACMから名古屋へ向かうには新幹線を利用しますが、新横浜でも名古屋でも修学旅行生をたくさん見かけました。そういえば、春の修学旅行シーズンですね。

名古屋城では、中学生と思われる修学旅行生が座って集合していました。

落ち着かない生徒の何人かは、先生の話を聞かずにちょっかいを出し合っていたようで、「こらそこ!石を投げるな!」と注意されていました。デジタル世代の彼らであっても、やっぱり昔ながらの定番ないたずら(?)で怒られるのだなぁ、とちょっと微笑ましく思いました。

追伸)
おもてなし、見たかったな・・・。

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業界用語 ようかん編

こんにちは。横浜はずいぶん涼しい一日でした。

さて今日は、「業界用語 ようかん編」というお話です。

以前、業界用語で「あんこ」の話をしました(詳しくはこちらを参照)。私はこの言葉が製造現場である工場でのみ使われるものと思っていたのですが、先日デパートで鞄を購入した際、店員さんはこう尋ねてきました。

「あんこはそのまま詰めておきますか?」

そうです、この店員さんは新品の鞄のなかによくある、型崩れを防ぐために詰められた紙のかたまりを「あんこ」と呼んでいたのです。どうやら詰め物を意味する「あんこ」という言葉は、広く使われていることを知りました。

さて、私が製造現場で出会った和菓子のひとつに「ようかん」があります。ガラスエポキシ積層板(通称ガラエポ)で出来た四角くて厚い板状の治具を「ようかん」と呼んでいたのですが、その材料の色がちょうど緑がかっているため、さながら抹茶ようかんに見え、何とも秀逸なあだ名だと思いました。

最後にクイズです。「あんこ」をCFRPのスキン(皮)ではさんだら、何が出来るでしょう?

答えは・・・

もなか!

半分冗談ですが、半分本当です。 厚いけど皮は薄い姿がもなかに似ているので、こう呼んでいます。え、私だけ?

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フランス出張その15 自己強化プラスチック

こんにちは。毎日書くことを見つけるのはなかなか難しいので、またフランスの記憶を掘り出して、皆様にご紹介することにします。

というわけで今日は、「フランス出張その15 自己強化プラスチック」というお話です。

JEC Europe 2012にて、ドイツのPropex社は自己強化されたプラスチックを展示していました。CFRPの場合は、母材がプラスチック、強化材が炭素繊維ですが、自己強化プラスチックの場合は、母材がプラスチック、強化材も同素材のプラスチックとなります。文章で書くとイメージが沸きづらいですが、つまりはこんな素材です。

ご覧のように、軽くて強いスーツケースなどに使われています。人間が上に乗ってもこの通り、変形しますが壊れません。

この素材は熱可塑性プラスチックを使っており、母材・強化材共に同素材なことから、100%リサイクル可能と言われています。繊維と樹脂の分別も難しい熱硬化性CFRPからすると、何とも羨ましい限りです。

私が特に気に入っているのは、この素材を紹介した冊子です。

自己強化プラスチックと思われる表紙をめくると、こんな言葉が飛び込んできます。

なんとも、創作意欲を掻き立てる言葉!

そのほかにも、素材に対する無限の可能性を示唆しながら、最後は「あなたなら何を作る?」で締めくくられるこの冊子。おしゃれなだけでなく、内容もわかりやすく、かつ使ってみたいと思わせるところが、素材紹介のお手本と感じました。弊社の会社案内もそろそろ新しくしなきゃなぁ・・・。

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工場のレイアウト変更をしました

ごぶさたしております。ゴールデンウィークはいかがでしたでしょうか。私はACM登山クラブ(仮)のメンバーと共に、神奈川県と静岡県の境にある金時山を登りました。登る前からすでに空模様が芳しくなかったのですが、せっかく来たので登ってしまおう!というわけで登り始めたものの、願いもむなしく途中から激しい雨に降られました。しかし毎年富士山に行く(登頂出来たかは別として・・・)我々だけに、登山靴・レインコート・ザックカバーと持ち物は極めて充実しており、この悪天候も富士登山の予行演習ということにして、雨用装備へ素早く変身。眺めがよいはずの山頂は360°真っ白で何も見えないため早々に下山し、全身ずぶ濡れになりながらも温泉を経て、一同御殿場プレミアム・アウトレットへと向かったのでした。

ちなみに登山クラブ(仮)の過去の活動はこちらよりご覧下さい。
2009年
身近なCFRP製品 登山編

2010年
箱根登山 その1
箱根登山 その2
いざ富士登山! 前編
いざ富士登山! 後編

2011年
富士山登頂

そんなゴールデンウィークも明け、ACMは本日より元気に営業しております。さて今日は、「工場のレイアウト変更をしました」というお話です。

3月にもご紹介しましたが、ACMの本社工場はレイアウトを変更しました。小型の加工機械はもともと本社工場にありましたが、それに加え第2工場より大型の加工機械を移動しました。長さ3.2m、奥行き1.2m程度の製品まで加工が可能です。

そのほか、旋盤(写真手前)や切断機(写真奥)なども本社工場へ移動しました。切断機は3m角の板まで加工可能です。

ちなみに、ACMには3m角の板が成形出来るオーブンも所有しております。CFRPの特大一体成形板にご興味のある方、一度見学に来られてはいかがでしょうか。

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フランス出張その14 サモトラケのニケ

こんにちは。横浜は今日もあいにくの雨で寒いですが、ACMは明日から5/6(日)までお休みをいただきますので、連休前にもう一仕事!

さて今日は、「フランス出張その14 サモトラケのニケ」というお話です。

慌ただしかったフランス出張ですが、スケジュールは以下の通りです。
1日目 SEICO 12 ウェルカム・パーティー
2日目 SEIOCO 12参加
3日目 SEICO 12参加 および JEC Composites Show見学
4日目・5日目 JEC Composites Show見学
6日目 EADS Innovation Works Centreおよびル・ブルジェ航空宇宙博物館見学
7日目 フランス発

というわけで、ほとんど観光に費やす時間がなかったのですが、それでも合間を縫って凱旋門を見たり、

パリの夜景を楽しんだりしました。

そのなかで私が最も感動したのは、ルーブル美術館にあるサモトラケのニケです。

階段の踊り場で、この像だけが空から光を浴びるように展示されており、大変美しかったです。来場者はちょうどその像を見上げながら向かっていくことが出来ます。

ルーブル美術館にお立ち寄りの際は、ミロのヴィーナスやモナリザもいいですが、この躍動感ある女神の姿もおすすめです。

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フランス出張その13 引抜成形によるコイルスプリング

こんにちは。今日は遂に、ACMの近所のドブにいると噂のザリガニを発見しました。子供たちの釣り場になっているとは聞いていたのですが、入社以来一度も見たことがなく、突然の出会いに慌てて写真を撮りました。いい年をした大人がドブに向かってシャッターを切る姿は、通りがかりの人にとってさぞかし不審だったと思いますが、幸いにも呼び止められることはありませんでした。

さて今日は、「フランス出張その13 引抜成形によるコイルスプリング」というお話です。

少し戻って、再びJEC Europeの話になりますが、なにせサッカー場の8倍にも及ぶ広い会場(50,000m2)に1000社以上の企業が出展しているために、3日間だけではとても全ての展示を見切ることは出来ませんでした。

こうなると、たいていあとから「あー、それ見逃した!」という展示が出てくるわけで、最近届いた冊子「JEC magazine」を読んでいたら、Thomas Technik社の引抜成形によるスプリングが目に留まりました。

引抜成形は、価格が高いといわれるCFRPのなかでも、型や設備さえ準備出来れば比較的製品コストが抑えられる方法といえます。しかし、真っ直ぐで同一断面形状のものしか出来ない(例.パイプ、アングル、棒材など)のが一般的です。

ところがTomas Technik社は2010年のJEC Showより3次元形状の引抜成形を発表し続けており、例えばコイルスプリングも作れるそうです。同社の公式HPを見ると、断面がコの字になったスプリングも見ることが出来、大変興味深いです。

これまで自分が持っていた引抜成形のイメージを超える製品が展示されていたのではないかと思うと、見ておきたかったなぁというのが正直な感想です。次回は見逃さないよう似せねば!

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フランス出張その12 ル・ブルジェ航空宇宙博物館の見学

こんにちは。間もなくフランスから戻って早1ヶ月・・・まだまだフランスの余韻は冷めないもので、写真を見返しながら、皆様に興味を持ってもらえそうなブログのネタを探しているところです。

さて今日は、「フランス出張その12 ル・ブルジェ航空宇宙博物館の見学」というお話です。

先日お話したEADSを見学した後、参加者一同はル・ブルジェ航空宇宙博物館へ移動しました。同博物館のあるル・ブルジェ空港は、パリ航空ショーの開催地としても知られています。

館内は11のホールに分かれ、航空機の黎明期から始まり、戦闘機、民間機、ヘリコプター、ロケットなどが所狭しと展示されております。

外にもたくさんの展示があります。フルサイズの航空機が並んでいますので、滑走路を歩いている気分です。

有料チケットを購入すれば、大量航空輸送時代を切り開いたジャンボジェット機ことボーイング747と、超音速旅客機コンコルドの内部が見られます。

コンコルドに初搭乗!あまりの狭さにびっくりです。天井高さも見たところ2mはなさそうで、背の高い男性にとっては機内の移動も窮屈だったことでしょう。

コンコルドでテンションが上がり過ぎたせいか、ホール後半は時間がなく、早足で回る羽目に・・・。

ガイドさんからは「そんなに見る時間かからない」と言われていましたが、いざあれこれ見始めると時間を使ってしまい、空を愛する者なら3時間以上いても楽しめるのではないでしょうか。 フランス語のみの展示がちらほらありますので、フランス語が堪能な航空機ファンならますます楽しいかと思います(公式HPもフランス語だけのようですので・・・)!

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フランス出張その11 EADS Innovation Worksの見学

こんにちは。そろそろフランス出張のネタが少なくなってきて、焦りを感じております。社内および社外の皆様より、広くネタのご提供をお願いする時期でしょうか・・・。

さて今日は、「フランス出張その11 EADS Innovation Worksの見学」というお話です。

これまでフランス出張の話題を占めていたJEC Europe 2012を離れ、本日はSAMPE JAPAN(先端材料技術協会)のメンバーと共に伺った、フランスのシュレンヌにあるEADS Innovation Worksについてご紹介します。

EADSといえば、ボーイングに次ぐ世界第2の航空宇宙企業で、エアバスの親会社でもあります。EADS Innovation Worksでは、革新的なコンセプト作りから、ビジネスに必要な多岐にわたる技術研究を主な業務としています。

見学当日は、EADSに関するプレゼンのほか、現在進行中のプロジェクトの概要をご説明いただきました。詳しくはお話出来ませんが、日本が関わるプロジェクトもいくつか紹介され、出席者からは質問が飛び交っていました。なかには、超音速旅客機ZHESTの紹介もあり、東京からパリをわずか2時間半で結ぶという構想は、聞いているだけでワクワクしました。

早々にお茶とケーキ(写真中央にあるマフィンのようなもの)が出てくるという、ヨーロッパ流おもてなしにも注目!

建物内の見学では、工場や試験設備のほか、現在研究中のものを触らせていただいたりもして(これまたご紹介できないのが残念です)、大学の研究室のような雰囲気を感じました。夢のあるプロジェクトの一部を垣間見ることが出来て、見学者一同大満足でした。

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